2018/10/16 23:25

・乾燥肌の原因を知り、改善方法を考えよう!

    乾燥肌とは、こんな症状のこと

 

乾燥肌とは、肌の水分量(潤い)と油分量(皮脂)が共に少なく表面がカサつく肌質の事を指します。

「水分量」と「油分量」が共に少ないことにより肌を守るバリア機能も低下するため、外的な刺激(紫外線・乾燥)に弱く、ニキビ等の肌トラブルをおこしやすい特徴があります。

肌の表面には肌を外的な刺激(乾燥や紫外線)から守るバリア機能というものが存在します。このバリア機能は、肌が乾燥すると弱まってしまい外部からの刺激(雑菌や黄砂・花粉など)を受けやすくなってしまいます。

 

バリア機能を果たしているのが、肌の表面にある角質層です。

この角質層は、角質細胞と呼ばれる「レンガ」と、セラミドなどの細胞間脂質と呼ばれる「セメント」によって形成されています。これらの細胞間脂質は、水と結合して肌の水分を保ってくれる重要な保湿成分です。

この保湿成分の働きによって、私たちの角質層は約30%の水分を保つことができるわけですが、保湿成分が何らかの原因で正常に働かなくなったり、減っていったりすると、水分を保てなくなり、肌は乾燥していきます。こうして肌の水分が30%以下になってしまった状態を、乾燥肌といいます。

 

敏感肌と乾燥肌の違いを聞かれることがありますが、実は敏感肌という言葉の定義はありません。お肌の機能が乾燥などで低下し、抵抗力が弱まった状態を“敏感肌”と呼んでいるのです。

 

乾燥肌の皮膚は表面のうるおいがなく、柔軟性がなくなりもろくなっています。年齢、体質、気候、環境や食生活などのライフスタイルなどの要因が関係していると言われています。

皮脂の分泌量がもの凄く減ってしまうので、粉が吹くのはもちろん、お肌の保護の役割を果たしてくれるバリア機能がなくなってしまいニキビや毛穴の黒ずみ、肌のごわつきといったトラブルを起こしやすいのが乾燥肌の特徴なのです。

 

 

乾燥肌と間違えやすいのが皮脂欠乏症(乾皮症)です。皮脂欠乏症(乾皮症)は、病気ですので重度の場合医師の診察が必要です。皮脂欠乏症は皮膚の表面の脂(あぶら)が減少することにより皮膚の水分が減少して、乾燥を生じてしまう病気です。中高年者の手足、特に膝(ひざ)から下によくみられ、皮膚がカサカサしてはがれ落ちたり、ひび割れたりします。

誰でも年をとってくると、程度の重い軽いはありますが、皮膚の乾燥が生じてきます。特に女性の方が男性よりやや早い年代から起こってくるようです。

皮脂欠乏症は多くの場合痒みを伴うため、掻いてしまい、赤みやひび割れなどの急性湿疹を生じると皮脂欠乏症湿疹と呼ばれ、放置すると、夜中に目が覚めるほどのかゆみから、掻きむしるようになり、皮膚がごつごつした慢性湿疹に変化していく場合もありますので、かゆみが強く、赤みがある時は早めに皮膚科を診察するようにしましょう。

 

乾燥肌の原因

 

1、      内因性

 

・老化による皮膚水分量の低下

 

角質層の保湿成分や、それによって保たれている水分は、年齢とともに減っていきます。残念ながら生まれたときから一直線に下がっていきます。年齢を重ねていくと、自然と乾燥肌や敏感肌になりやすいといえます。


・女性ホルモンの低下

 

加齢により女性ホルモンが低下します。また、生理が不順だったり、生理が少ない人などはホルモンバランスが乱れている可能性があります。女性ホルモンの低下やホルモンバランスの崩れは、角質層の硬化などを起こしやすくし、肌荒れを招いてしまいます。

 

・食生活

 

たんぱく質や肉などに偏った食生活や、野菜不足による食物繊維不足がもとで便秘になり便秘が続くと老廃物が体内にたまっていくので、むくみを引き起こします。体がむくむと血行が悪くなるので、肌の代謝も悪くなります。肌に栄養分が行き渡らず、乾燥肌や敏感肌の悪循環を進行させてしまうことがあります。

 

その他、睡眠不足・運動不足・ストレス・喫煙・遺伝などがあります。

 

外因性(外部刺激など)

 

・住環境

 

空気の湿度が30%以下になると、肌の水分が蒸発しやすくなるといわれています。肌の水分は通常約30%に保たれています。湿度が30%以下になっても、肌の保湿成分が働いていれば、肌の水分を保てます。

しかし、この保湿成分が減ったり、うまく働かなくなると、空気の乾燥により、肌の水分をとどめておくことができなくなり、湿度30%以下になると蒸発しやすくなり、水分を逃がしていって乾燥肌になってしまいます。

近年、森林の減少、二酸化炭素の増加などによる地球温暖化が進んでいます。そのため、空気が乾燥しやすい状態にあります。

乾燥肌の人が最近多いのは、こういった環境問題も少なからず関係しているといえるでしょう。また、空調設備の充実によって、乾燥は冬場のものではなくなってきました。もちろん冬場はただでさえ乾燥しているうえに、暖房の影響で室内の空気はカラカラです。

11月ごろから、室内の湿度は30%を下回ることが多いようです。

エアコンの風に当たらないようにしたり、加湿器を使ったりする必要があるかもしれません。

 

 

 

・化粧品などのスキンケア

 

洗顔方法や洗顔料があっていないのも大きな原因になります。

お肌に刺激を与えると、症状を悪化させてしまいます。メイクを落とす際にリムーバーで拭き取ったり、化粧水をコットンでたたいてつけたり、クレンジングの際ゴシゴシ洗ってしまうのは、お肌を傷めてしまいます。

一般のクレンジングには、メイクの油汚れを落とすために石油系合成界面活性剤が使われていることが多く、これは肌に浸透し、残留性が強いので、細胞を破壊してしまう恐れがあります。

 

 

 

 

 

  改善方法

 

1、      内因性

乾燥肌や敏感肌は、生活習慣が原因になっていることが多いです。肌の代謝やターンオーバーを手助けしてくれるビタミンABCE、セラミド、α-リノレン酸、亜鉛など、栄養バランスの整った食生活を心がけましょう。また質の良い睡眠や規則正しい生活、運動習慣やストレスをできるだけためない生活などもお肌のためには必要なことです。

 

2、      外因性

角質層が健全であれば、空気が乾燥していても、お肌の水分は保持できますが、既に角質層が損なわれてしまっている乾燥肌の場合、水分を保持する力が弱いため、空気の乾燥は大きなダメージとなりますので、以下のような点に注意しましょう。

  • スキンケアでしっかりお肌を乾燥から守る
  • 加湿器を使い、湿度を保つ
  • エアコンの設定温度を高くしすぎない
  • コタツや電気毛布はなるべく使わない

(コタツや電気毛布は直接お肌に熱を加えるので、乾燥させるだけではなく、熱の刺激によってかゆみを生じ、掻くことで余計角質層を傷めることがあります。)

 

スキンケアは、お肌の乾燥を余計に引き起こす可能性のある石油系合成界面活性剤を使用しているものはできるだけ避けて、保湿を必ずするように心がけてください。

 

  まとめ

 

乾燥肌は加齢によるもの、食生活やライフスタイルからくるもの、お化粧品や使い方からくるものなど原因は様々です。

予防と対策をきちんとすれば、乾燥肌の症状は改善できるものです。

毎日のことですので、できることから少しずつ改善していってください。