2018/10/31 13:13

お肌の水分量や皮脂分泌量は、気温も湿度も低下する11月~2月に皮脂の分泌量が最低になり、水分の蒸散量は急速に増加します。

この季節は十分に水分を浸透させ、お肌の成分に近い、オイル成分などで薄くベールを作る保湿・保護が必要です。

 

また、この季節はお肌の新陳代謝が低下することから、ハリのない、キメの乱れた、透明感のない肌状態に陥ってしまいます。

 

冬のお肌は新陳代謝が落ちる最大の原因が、末梢血流の低下です。

夏はからだを冷やすために、皮膚表面の血流を増やし、汗をかいて熱を放出しようとします。

しかし、冬は気温の低下に伴って体温が下がってしまうので基礎代謝をアップさせ、エネルギーを燃やして、体温を維持しようとします。

 

皮膚の表面や手足の末端部分は、体温を奪われないように、血液の流れる量を制限します。

その結果、皮膚には十分な栄養が行き届かず、肌細胞の新陳代謝が落ちるのです。

 

肌細胞の新陳代謝が落ちると、ターンオーバー(皮膚細胞の生まれ変わり、細胞の新陳代謝。)のリズムも乱れがちになります。

 

皮膚のバリア力を生み出す角質層は危機的状態になってしまいます。

 

 

 

冬は、血行不良が原因で皮脂の生成、分泌量も少なくなり、ますますお肌のバリア力が低下します。(冬の皮膚トラブルでよく見られる「しもやけ」も、血行不良が原因で起こります。)

 

 

 

 

冬場に気をつけたいこと

 

冬場は気温が低くなり、低い気温はお肌の細胞をつくる力そのものを低下させます。たとえお肌が元気でつくる材料も揃っている状態であっても、低下してしまいます。

 

細胞が十分につくられないと肌が水分を抱えておくことができなくなり、皮脂膜が上手につくられず、バリア機能が低下してしまいます。

また、気温が低いと血流がお肌の表面まで来なくなり、皮膚の乾燥の原因にもなります。

 

乾燥肌は、紫外線やアレルギー物質などの外界の刺激が侵入しやすく、敏感な肌状態にもなりかねないので、ただの乾燥と考えず、スキンケアから生活環境、生活習慣まできちんとした乾燥肌対策をすることが大切です。

 

 


冬は気温が低いだけでなく、湿度もぐんと低くなります。

湿度が低下すると、お肌の水分が奪われ、乾燥しやすい状態になります。

 

エアコンなどの乾いた風も、お肌が乾きやすくなる要因のひとつです。

エアコンを使用する際には、適切な温度設定にするほか、直接体に温風が当たらないようにする、加湿器を用いるなどの工夫が必要です。

 

 

 

冬はとくにお肌の洗いすぎに注意しましょう

 

お肌を清潔に保つことは大切ですが、洗う回数が多いからといって必ずしも健康なお肌を保てるわけではありません。

 

逆に洗いすぎは、皮脂を洗い流し、洗浄剤が刺激となって皮膚トラブルの原因になります。顔(とくにTゾーン)や胸、上背部などは比較的皮脂が多く分泌されていますが、すねや背中などは乾燥しやすい部位です。

洗浄剤を使いすぎたり、強くこすったりしないよう注意しましょう。



せっかく保湿剤でお肌に補給したうるおいを、洗いすぎやエアコンの温風といった外からの刺激で失わないようにしましょう。

 

 

冬は汗をかく機会が少ないため水分の摂取を怠りがちですが、体内の水分は不じっとしているときでも1日に1,500ml前後、動いているときには2,500ml前後が奪われています。

水分補給を怠るとお肌の乾燥をさらに招くため、冬場でも温かい飲み物などで水分を摂るように心がけましょう。

 

 

寒くなると衣類を何枚か着込んで厚着をする人もいるかと思いますが、この厚着も要注意です。

暖房のよく効いた部屋や通勤電車の中では、汗をかいてしまうこともありますが、通気が悪い環境で、汗をかいてそのままにしておくと、お肌と洋服の間で「蒸れた」状態になってしまいます。

この時、汗に混じっていろいろな老廃物、皮脂や雑菌がお肌の上で酸化し、お肌が炎症を起こして、かゆみの原因になることもあります。

 

冬場も、なるべく保温性がありながらも通気性のよい衣類を選ぶようにしましょう。

 

 

 

かゆみを感じても、かくのは我慢して

 

かゆい部分をかくという行為には、一時的な心地よさを感じるものです。

ただ、肌に傷が付いて炎症を起こしてしまうと、少しの刺激でも敏感になり、かゆみをより強く感じるようになる悪循環が生じます。

また、かいているうちに、かゆみの元となる成分・ヒスタミンをどんどん誘発します。

いつの間にか、我慢できないほどかゆみが強くなってしまう場合もあります。

 

ただ、かゆみを我慢するのはつらいものです。

かゆみを抑える有効成分を含んだ塗り薬やクリームを使うのも、一つの対処法です。

尿素や抗ヒスタミン剤、セラミド、ビタミンEをはじめ、様々な有効成分を含んだ製品が販売されており、保湿や炎症鎮静、血行促進など効能もいろいろあります。

自分の肌の症状や目的に合った物を選びましょう

 

 

冬のお肌は、「温度の低下(寒冷)」「湿度の低下(空気の乾燥)」「暖房」などの 影響を受けて四季の中で最悪のコンディションとなります。

 

 冬の肌は水分が著しく減少し、かさかさの乾燥状態になりがちです。 

肌荒れが起こったり、シワやたるみが目立ちやすくなってきます。

 

健やかな肌を維持するための最重要ポイントは「お肌の保湿」といえます。

 

乾燥肌対策=保湿です。

 

お肌のためにスキンケアを見直してはいかがでしょうか?