2018/11/14 18:07

・乾燥肌の方には、なぜ保湿が重要なのか?

 

お肌には本来、保湿成分を作りこれらを角質層に蓄えておく力が備わっています。

一般に、皮膚のうるおい(水分量)は皮脂、天然保湿因子(NMF)、角質細胞間脂質という3つの物質によって一定に保たれています。角質層に保持されている水分のうち23%を皮脂膜が、1718%を天然保湿因子、残りの約80%は、セラミドという角質細胞間脂質によって守られています。

 

これら3つの保湿因子が加齢などの原因で減ってしまうと、角質層の水分も減少し、皮膚がひどく乾燥した皮脂欠乏症になってしまいます。

また、熱いお湯に長くつかったり、洗浄力の強いボディーソープで体を洗ったり、ナイロンタオルなどで体をこすりすぎたりすると、皮脂と角質細胞間脂質が流れ出てしまうため、お肌は乾燥します。


さらに、外気や室内の乾燥も影響します。

例えば空気中の湿度が50%以下になると角質層の水分が急激に蒸発しやすくなります。

お肌のつっぱりを感じた時には、すでに肌の水分量が10%以下になっていることもあり、お肌は外部の環境に非常に影響されやすいという特徴があります。

こういった生活習慣や暖房の入れすぎなども皮脂欠乏症になってしまう原因の1つと考えられています。


また、皮脂腺から分泌される皮脂の量は、主にホルモンによってコントロールされています

しかし、年をとるとホルモンの分泌量が減少し、女性は4050代にかけて、男性の場合は60歳ころから、急激に皮脂の量が減ってきます。そのため、年齢を重ねるとともに、お肌自身の保湿力が低下してしまうのです。

 

角質層は、潤いを保った状態でいることで、外部刺激から肌を守り、体内の水分を外に逃さないようにする「バリア機能」を働かせることができます

そのため、お肌の保湿力が低下し、乾燥すると、「乾燥性敏感肌」や「シワ」「ニキビ」などのさまざまな肌トラブルが引き起こされます。

 

角質層はわずか約 0.02 ㎜(食品用透明ラップと同程度)の厚さのなかで、角質細胞がブロックのよう 10 20 層積み重なり、外部からの水分の侵入を防ぎ、同時に内部の水分の蒸発を防ぐという役割を担っています。手のひらや足の裏などでは角層がとても厚く物理的な刺激に強くなっています。

 


お肌が乾燥しすぎると


第一段階・・・軽いかゆみ、肌にツッパリ感、カサカサ感等を感じ、粉をふいたような状態になります。

  
第二段階・・・ひじ・ひざ・くるぶしが黒くなったり、ヒビ割れ等が起こります。


第三段階・・・ヒビ割れた部分から細菌・花粉・化学物質などが入りかゆみを引き起こす事もあります。乾燥した状態を放っておくと、悪化し激しいかゆみや湿疹などを引き起こす事もあります。

 

http://d.adroll.com/cm/f/outhttp://d.adroll.com/cm/b/out体の一部が乾燥していると、潤そうとして体が皮脂を出そうとします。

しかし乾燥した部分にだけ皮脂を出すということは出来ないので、体全体で皮脂の分泌が活発になります。

乾燥すると背中や胸元に皮脂が増えたりするのはそのためです。

そういった時は顔だけでなく、体全体に乾燥しているところはないか

チェックしてください!


 

また、健全な角質層の層構造の形成、細胞間脂質や天然保湿因子の生成というのは、

適正な新陳代謝によって行なわれます。
新陳代謝に乱れが生じたり、加齢により新陳代謝の機能が低下してくると、
角質層の保湿機能やバリア機能も低下してしまいます。

 

乾燥肌で悩んでいる方は、いくつかの原因が複合的に関係して
角質層が十分な保水機能を果たさなくなっている状態だと思われます。

また、お肌の乾燥を自覚していない方でも、加齢やお手入れ不足、生活環境などにより、いつの間にか角質層の水分保持力が低下していることが多々あります。

 

保湿が必要なのは、皮膚の表面でなくその下にある角質層です。

保湿のポイントは「角質層に水分を与える」ということです。

角質層は大変薄いです。わずか0.02㎜です。指で測ることもできない薄さです。これだけの薄い層が、お肌の美しさを決めているのです。 


『刺激は禁物』です。お化粧品を塗るときなど絶対に力を入れすぎないように、手の指の腹で、力を入れずに、やさしく、やさしく塗り広げてください。

パッティングや、過度なマッサージ、力を入れて押さえることなどは逆に、お肌に刺激を与えることになってしまいます。


お肌トラブルのケアは一度おきてしまうと、元の肌質に戻すためのケアに時間も労力もかかってしまうものです。しっかりと保湿を行い、予防することが重要です

 

乾燥肌だから保湿をするのではなく、乾燥肌にならないために保湿をすることが重要です。


本当に重要なのは、その保湿成分がどこまで届くかにあります。
どんなに有益な保湿成分が入っていても、その化粧品の効果が、角層の奥深くまで到達しなければ、その場しのぎの乾燥対策に過ぎません。

また、乾燥肌の人の中には、ベタつくのが嫌だからと、化粧水を多めにつけて終わらせている、という人もいるでしょう。
これは、乾燥肌にとっては全く逆効果です。


乾燥肌の人こそ、化粧水だけでなく、乳液やクリーム、美容オイルなどをきっちりと付け、保湿成分をしっかりと浸透させ、同時に外部からの刺激に対抗する必要があります


お肌の老化に気づいたり、あるいは肌トラブルが現われてから、あわてるのではなく、日頃から規則正しいお手入れを継続しておくこと・生活習慣の見直しが大切です。