2018/11/23 17:59

・乾燥肌の方は、なぜ石鹸にこだわる必要があるのか?

 

 

私たちのお肌は、外からの汚れ(ほこりなど)と内からの汚れ(皮脂・汗など)が付着し、汚れが付いたままだと、結果的にターンオーバーが乱れ、さまざまな肌トラブルを招く恐れがあります。


ボディソープなど多くの洗浄剤に入っている石油系合成界面活性剤は、洗浄力が高いため お肌表面の必要な皮脂まで奪ってしまうこともあり、お肌の潤いも失ってしまいます。


皮脂は全てが邪魔ものなのではなく、本来は乾燥や刺激から肌を守るもので、角層の1番外側で皮脂膜としてバリア機能に貢献している大事な存在なのです。


乾燥肌の人は、この皮脂が少なくバリア機能が低下していることが多いため、肌細胞に隙間が空いて、水分を肌内に上手く閉じ込めることができずに乾燥を引き起こすのです。


乾燥肌の方にとっては適度な皮脂を残すことが必要ですが、石油系合成界面活性剤が多く含まれたボディソープなどは洗浄力が強いため、お肌に必要な皮脂まで洗い流してしまうことがあります。

 

 


無添加石鹸が乾燥肌に良い理由

 


  お肌本来の力を取り戻せるから


お肌本来の力を取り戻せるのは、無添加石鹸のph(ペーハー)がアルカリ性のおかげなのです。

アルカリ性の石鹸(泡)でお肌を洗うと、通常は弱酸性のお肌がアルカリ性に傾きます。

無添加石鹸で洗った後に、お肌がつっぱる感じがするのはお肌がアルカリ性に傾いているからなのです。


このアルカリ性の状態(つっぱり感)になると、お肌は本来の弱酸性に戻そうとし、この能力が高いとお肌がより活性化させることができるのです。


最近、弱酸性の洗顔料もたくさんありますが、弱酸性のものばかりを使っていると、このお肌本来の力が使われずに弱くなってしまう恐れもあります。

 

 

  皮脂を落とし過ぎない


皮脂を落とし過ぎないのは、無添加石鹸に洗浄力の強い石油系合成界面活性剤が入っていないおかげなのです。


この石油系合成界面活性剤は洗浄力が高いため、この成分が多く入っていると、肌表面の必要な皮脂まで奪ってしまうこともあり、お肌の潤いも失ってしまいます。

無添加石鹸はそのものが天然な界面活性剤のため、水だけで綺麗に洗い流すことができ、肌表面に洗浄力を残らないようにできます。
逆に石油系合成界面活性剤は、水で流しても高い洗浄力が肌に残ってしまいやすく、必要以上に皮脂を取ってしまいお肌のバリア機能を壊してしまいます。

 

 

■石油系合成界面活性剤はお肌に悪いもの?

 

 

多くの洗浄剤に、石油系合成界面活性剤が使用されています。お肌に必要な油分を落とし、お肌の角質層をすり抜けて浸透してきてしまう作用が強く、更に乾燥肌となってしまう可能性があるため、乾燥肌の人は、石油系合成界面活性剤の含まれない洗浄剤を選ぶようにしてください

 

 

無添加石鹸を使っても乾燥する、という人は、洗いすぎによってお肌の調子が落ちていることがあります。無添加石鹸は天然の界面活性剤ですが、洗いすぎると表面の油分を取りすぎることになり、お肌の水分が抜けやすくなったり、角質層のキメが崩れたりすることになりますので洗いすぎに気をつけてください。


秋口など乾燥が始まる季節に気になりだしたら、思い切って石鹸を使う頻度を下げましょう。お風呂で石鹸を使う頻度を毎日から3日に1回くらいに下げても、お湯で洗い流したり湯船につかるだけで大半の汚れは落ちます。汗をかくわきの下や陰部などは毎日洗ったほうがよいでしょう。


必要以上に身体の油分を落とさない工夫をして、乾燥からお肌を守りましょう

 

 


 

乾燥肌の方の石鹸の選び方

 

乾燥肌の人は、肌表面のバリア機能が低下しているので、お肌の細胞にとって刺激になるような成分が入っている商品は、なるべく選ばないようにしましょう。

石油系合成界面活性剤の使用されていない「無添加石鹸」がおススメです。

 

成分では、オレイン酸の多い石鹸がおすすめです。オレイン酸は、オリーブ油や米ぬか油などに多く含まれています。

オレイン酸主体の石鹸は皮脂の成分であるスクワレンを洗う力が弱めです。お肌に必要な皮脂を洗い流しすぎません。たくさん出た皮脂をさっぱり洗いたいというときには物足りませんが、乾燥肌の方は、少ない皮脂を大事にしなければならないので適しています。

 

ただし、気をつけたい点がひとつあります。オレイン酸の石鹸は皮脂を洗う力は弱いですが、細胞間脂質はよく落とします。そのため、オレイン酸の多い石鹸で2度洗い3度洗いなどしているうちに細胞間脂質がほとんど落ちてしまい、角質層内にある細胞間脂質が洗い流されることになります。補充がしやすい皮脂と違い、失われた細胞間脂質がもと通りになるには数週間かかります。洗いすぎにはくれぐれも注意しましょう。

 

多くの洗浄剤には、腐ったり痛んだりしないように品質を保つための防腐剤が添加されています。無添加石鹸には防腐剤は必要ありません。無添加石鹸は弱アルカリ性なので、もとから雑菌が繁殖しにくい環境になっているのです。

 

表面の色などを変えないようにエデト酸塩などが入っているものもあります。

エデト塩酸はカルシウムやマグネシウムなどの金属イオンを封鎖する働きがあることから、変色防止、変質防止に使われています。


ステアリン酸は脂肪酸の一種で、ろうそくの原料にもなる成分です。石鹸では伸びの良さや硬さを保つために配合されます。

酸化チタンは顔料の一種で、ファンデーションや日焼け止めにも使われています。石鹸に入れる理由は、石鹸の色を白く見せるために配合されています。

 

このような成分は、乾燥肌やお肌の弱い方には刺激になるのでおすすめしません。

 

 

ただ汚れや皮脂をたくさん落とせば良いという訳ではなく、「余分」な分を落とすことが重要です。
落とし過ぎてもダメですし、落とせなくてもダメですし、バランスが何よりも大切です。


お肌にとって余計な成分を使わないこと。お肌が元気でいられるよう石鹸選びにはこだわりましょう。